これまでにもカウンセリングを受けたことがある方でした。
でも、
「苦しく感じることがあった」と話してくださいました。
私はその背景に、
ある思いが影響しているように感じていました。
その方は、ずっと
「否定された」
「愛されなかったのではないか」
という思いを心の奥に抱えていました。
だからこそ、
相手のちょっとした反応や言葉にも、
強く反応してしまうことがあったのだと思います。
もしかすると、
これまでのカウンセリングでも、
無意識のうちに“母親との関係”を重ねていたのかもしれません。
(これは私の受け取った感覚です。)
ありのままの気持ちを受け取ってもらえないと、
「やっぱり否定された」
という感覚が強くなる。
それは、とても自然な心の動きです。
セッションでは、
まず“変わること”よりも先に、
安心して話せることを大切にしました。
正しいかどうかではなく、
良い悪いでもなく、
ただ、
「そう感じているんですね」
と受け取ること。
人は、
ありのままを受け止められる経験を重ねていくことで、
少しずつ、
自分で自分を否定しなくなっていきます。
そして同時に、
自分自身でも、
ありのままを認められるようになっていく。
私は、それが成長の第一歩だと思っています。
完璧じゃなくてもいい。
揺れてもいい。
迷ってもいい。
私も、あなたも。
そこから初めて、
「じゃあ、どうなりたい?」と
未来に向かうことができるのです。
この方は、ある時こう言われました。
「行くのが楽しみになりました」
そして、
「少しずつですが、考え方が変わってきている気がします」
大きな変化ではありません。
でも、
“否定されない場所”があることで、
安心して自分を見つめられるようになった。
それが、
この方の変化の始まりだったのだと思います。
通うのに時間はかかるけれど、
それでも通いたいと思える。
その言葉を聞いたとき、
私は静かに嬉しくなりました。
人は、
安心できる場所があって初めて、
本当に変わり始めるのだと、改めて感じました。
だから私は、
変わらせようと急がせるのではなく、
まずはその人の思いを、ありのまま受け取ることを大切にしています。
完璧でなくてもいい。
揺れていてもいい。
そのままのあなたから、始めればいい。
そう信じて、
これからも一人ひとりと向き合っていきます。