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「全部、私が悪い」と言ったマリンバ奏者の話

私が「もう他人のせいにするのはやめよう」と強く思ったきっかけがあります。

それは、娘のお師匠さんの話を聞いたことでした。

娘を中学時代から指導してくださっている先生から、
マリンバ界では「神」と呼ばれるほど有名な
神谷百子先生のこんなエピソードを聞いたことがあります。

ある日、先生が何人かの演奏家とコンサートを予定していた時のこと。

なんと、先生が使う予定だったマリンバを積んだトラックの到着が遅れてしまうというトラブルが起きたそうです。

このままでは演奏ができない。
でも、演奏会は予定通り始まってしまう…。

そこでその場にあった別の楽器をかき集め、
しかも楽譜もない中で、打ち合わせとは全く違う曲を演奏することになったそうです。

それだけでも本当にすごいことだと思います。

楽譜もない。
楽器も違う。

それでも先生は、記憶を頼りに演奏をやりきったそうです。

そして、本当にすごいと思ったのはここからです。

後から聞いた話では、トラックの到着が予定より遅れてしまったそうです。

もし自分だったら、どう思うだろう。

正直に言うと私は、
「ふざけんな!こっちはプロ意識持ってやってるんだよ!」
って思ってしまうと思います(笑)

私は、誰かの配慮が足りなくて自分のやりたいことができなくなった時、
ついイライラしてしまうタイプなんです。

でもその先生は違いました。

「全部、私が悪い」

そう言い切ったそうです。

その話を聞いたとき、私はあることに気づきました。

私、うまくいかないことがあると、
つい誰かのせいにしているかもしれない。

そう思った瞬間、
「私、器小さっっ!!」って思いました。

人を責めることって、きっと簡単なんですよね。

でも本当にすごい人は、
どんな状況でも人を責めない。

「全部、私が悪い」という言葉の裏には、
運搬していた人が責められないようにする配慮や、
「この出来事を引き起こしたのは自分かもしれない」という
覚悟のようなものがあるのかもしれません。

(あくまでこれは、私の想像ですが)

優秀な経営者は、出来事をすべて自責で捉えると聞いたことがあります。

「○○が悪かったから」と言い訳をしない。
まず自分を振り返る。

その先生も、世界中から声がかかるほど忙しい先生なのに、
関わる方全ての人にとても思いやりを持って接してくださるそうです。

その姿の裏側には、
きっとこういう思考があるんだろうなと思いました。

この境地に立てるまで、私にはまだまだ時間がかかりそうです(;^_^A

でもこれからは、
誰かを責めたくなった時、
人のせいにしたくなった時、

「今、私は他責になっていないかな?」

そんなふうに自分に問いかけていきたいと思います。

娘の受験がうまくいけば、
大学ではこの先生の近いところで学ぶことになります。

もちろんマリンバの技術も大事ですが、
それ以上に、人としても成長してほしい。

音楽だけではなく、
こういう考え方や生き方も、
たくさん学んできてほしいなと思っています。