カウンセリングの中で、よく聞く言葉があります。
「私が悪いんですか?」
この言葉を口にする人は、
声を荒げているわけでも、誰かを責めているわけでもありません。
むしろ、とても真面目で、周りを思いやってきた人が多い。
それでも、心の奥では
「もう限界」
「これ以上、私が頑張らないといけないの?」
そんな叫びを抱えています。
「私が悪いんですか?」と聞く人に共通する思考
この言葉が出てくるとき、
その人の中には、こんな思いが重なっています。
・自分なりに、十分すぎるほど我慢してきた
・相手は何も変わろうとしない
・傷ついてきたのは、ずっと自分のほう
・それなのに「私が変わる」なんて納得できない
そして多くの場合、
「私が変わる=私が悪かったと認めること」
そんなふうに感じてしまっているのです。
私も、同じことを本気で思っていました
実は私自身も、昔、同じことを心の底から思っていました。
「なぜ私が悪くないのに、
なぜ私が変わらないといけないの?」
その相手は、父でした。
傷つく言葉を投げられても、
分かってもらえなくても、
ずっと我慢してきたのは私のほう。
それなのに、
「あなたが受け取り方を変えたらいい」
「あなたが大人になったらいい」
そんなふうに言われるたびに、強い怒りが湧いてきました。
悪いのは父なのに。
傷つけられたのは私なのに。
どうして私ばかりが変わらないといけないの?
あの頃の私は、
「変わる」という言葉を
負けや理不尽のように感じていたのだと思います。
変わることは、相手を許すことではなかった
時間と学びを重ねて、
私は少しずつ気づいていきました。
変わることは、
相手を正当化することでも、
傷をなかったことにすることでもない。
そして、
「あなたは悪くなかった」と言われるために
自分を変える必要もない。
変わるというのは、
「もう同じ場所で、同じように傷つかない」と決めること
だったのです。
それは、相手のためではなく、
自分を守るための選択でした。
「私が悪いんですか?」への答え
だから、私ははっきり言います。
あなたは、悪くありません。
でも、
あなたが変わることでしか守れない
あなた自身の心があります。
変わることは、罰ではありません。
負けでもありません。
誰かの言いなりになることでもありません。
それは、
「私は、私を大切にする」
そう決める行為です。
最後に
「私が悪いんですか?」と聞きたくなるほど、
あなたは一人で、たくさん背負ってきた。
もし今、
変わることに抵抗や怒りを感じているなら、
それはあなたが弱いからではありません。
それだけ、必死に自分を守ってきた証です。
変わることは、
あなたを否定することじゃない。
あなたの人生を、あなたの手に取り戻す一歩です。