ふとした瞬間に感じる“孤独”。
家族がいても、パートナーがいても、友達に囲まれていても、
なぜか心がスッと冷えるような感覚になる時があります。
人は「誰かが足りないから」寂しくなると思いがちですが、
実はその孤独感の根っこには、
“自分自身と仲良くできていない”状態が潜んでいることがあります。
■ 私自身も、子育てがとても孤独だった
これは、私も痛いほど経験しました。
子どもが小さい頃、毎日が必死で、
それなのにどこか、とても孤独でした。
夫は仕事で忙しく、家にいる時間も少ない。
本当は「助けてほしい」「少し代わってほしい」
そんな気持ちがあったのに、私はその全部を飲み込んでいました。
「私は今仕事をしていないんだから、
子育てくらいしっかりやらなきゃ」
「お願いなんてしたら申し訳ない」
「私が頑張ればいいだけ」
そんなふうに思い込んで、
本当に助けてほしい時でさえ、うまくお願いできませんでした。
あの頃の私は、
「夫が手伝ってくれないから、私は孤独なんだ」と思っていました。
でも、今振り返ると違ったんです。
本当は、
「手伝ってほしい」
「時には甘えたい」
「一人でゆっくりする時間がほしい」
「私の気持ちを理解してほしい」
そんな“自分の本音”をひとつも叶えようとしていなかった。
つまり、自分の声をまったく聞いていなかったんです。
自分が自分を置き去りにしていたから、
誰より近くにいるはずの自分が、どんどん遠くなっていった。
あれが、あの頃の孤独の正体でした。

■ 「自分と距離がある」と、人とも距離ができる
本音を押し込んで、
「こうあるべき」で自分を縛ってしまうと、
心は自然と固まり、誰にも触れられないように閉じていきます。
そうなると不思議なもので、
人との距離もどんどん遠く感じてしまう。
でもそれは、
誰かが冷たいのでも、理解してくれないのでもなく、
自分が自分の味方でいられなくなっていただけなんです。
■ 孤独は「誰もいない」ことではなく、「自分がいない」こと
孤独の正体は、
「周りに誰もいないこと」ではありません。
“自分が、心のそばにいてあげられていない”こと。
自分の気持ちを聞く。
弱さを受け止める。
望みを叶えようとする。
この小さな積み重ねが、
自分と仲良くなるということなんですよね。
自分と仲良くなれた時、
ひとりの時間は“さみしい”から“落ち着く”へ変わり、
人との関わりも無理がなく、あたたかいものになります。
■ 今日からできる「自分と仲良くなる練習」
- 「しんどい」と思ったら、しんどいと言ってあげる
- 本当は望んでいることを、ひとつ叶えてあげる
- 嫌だったことを“嫌だった”と認める
- ひとり時間を、罪悪感なく取る
- 小さなご褒美を自分にプレゼントする
これらはぜんぶ、
自分の手を取り戻す行動です。
あなたがあなたを大切にするほど、
孤独は静かに薄れていきます。
■ 最後に
もし今、心にぽつんとした寂しさがあるなら、
まずは“自分の隣”を見てみてください。
そこに座っていないのは、誰かではなく、
ずっと後回しにされてきた“あなた自身”かもしれません。
孤独を癒す力は、
あなたの中にしっかりあります。
だからこそ、
あなたが見つけてあげてくださいね。
