大学生の頃、ある授業で教授が黒板に書いた言葉が、今でも私の心に残っています。
「自己否定=他人の否定」
その時は「そうなのかな?」と思って眺めていたのですが、心理カウンセラーとして多くの方のお話を伺い、自分自身の心も何度も見つめてきた今では、
この言葉は“本当だ”と静かに腑に落ちています。
人は、誰かを否定している時、同時に自分のことも否定してしまっている。
意識していなくても、心の奥では「自分なんて」「自分が悪い」と責めてしまっていることが多いんです。

でも、ここに大きなチャンスがあります。
もし、誰かにイラッとしたり、否定したくなったりした時は、
「あ、今の私は自分を否定しちゃってるんだな」
と気づけるタイミングでもあること。
そう思えると、目の前の相手の問題に見えていたものが、実は“自分の心の声”かもしれない…そんな新しい視点が生まれます。
すると不思議なことに、相手への見方もふっと変わり、
いつの間にか自分自身の心も軽くなっている。
結局のところ、人間関係は「自分が世界をどう見るか」で変わるのだと、私は感じています。
今日、もし誰かの言動がひっかかったとしたら、
それはあなたを責める出来事ではなく、
「自分を大切に見つめるサイン」なのかもしれません。
「そんな自分もいるよね。いてもいいよね。」
と自己否定する自分、他人を否定してしまう自分を認める事、
それができるようになると、人間関係の悩みを解決できる日も、
すぐそこかもしれませんね。